五輪開会式のオープニング曲が4日前に白紙、小山田氏辞任で大打撃

東京五輪組織委は、23日の五輪開会式の演出などを構成するクリエーティブチーム(CT)のメンバーとして、音楽を担当していたミュージシャン小山田圭吾氏の辞任を正式に発表した。午後10時から武藤敏郎事務総長らが緊急会見に臨んだ。

 武藤総長は小山田氏の役割について「作曲家が4人いるうちの1人。CTから小山田さんにお願いしたのは、開会式でオープニング映像と共に音楽が流れるが、4分間程度の曲の作曲をお願いした」と説明。残り4日という段階で、最終的にはCTが、楽曲を使わないと判断した。

 オープニング曲が白紙になるという、開会式の根幹を揺るがす事態。「どう対応するのかということにつきましては、チームの皆様が検討している。時間がほとんど残されていないので、非常に急いで対応を決めたいと聞いている」と武藤総長。「挽回して、大会の象徴となる開会式を成功させることが責務」と述べた。

 組織委は今月14日に、CTのメンバーを公表。小山田氏が90年代の音楽雑誌でのインタビューなどで、障がいを持つ同級生をいじめていたことを明かしていたことが即座にネット上で拡散し、「多様性と調和」を掲げる東京五輪パラリンピックにふさわしくないとの声がSNSで上がっていた。わずか5日で、辞任に追い込まれた。